諸行無常入門 vol.2

f:id:cotoris:20170501231019p:image
■キムギドクを観よう

外国を知って自国を知るということはもはや常套手段というか、他国が第三者の目線をくれるものだ。相手と異なる点を知って自分を理解したり、共通点を見つけることで自分を再発見する。その二通りの発見が出来るのが韓国映画である。

韓国の映画を観ていると牧師や教会をよく見かける。韓国の信仰の比率はざっくりいうとキリスト教が1番多く、その次に仏教らしい。(オールドボーイや最近観たコクソンなど、キリスト教を題材にしたものが多い。) そんな中で鬼才監督キム・ギドクの映画は仏教的な作品が多い。「 春夏秋冬、そして春」「 メビウス」、「 絶対の愛」。このタイトルだけでもお線香の香りがする。「絶対の愛」はキリスト教っぽいと思うかもしれないが、原題は「time」というらしい。つまり時間だ。三つとも「繰り返し」がポイント。
また春が来て、裏は表になり表は裏になり、時計の針は繰り返す。「絶対の愛」では「 みんな同じだろう」というセリフがたびたび出てくる。仏教では「世の中すべてのものが移り変わり、永遠のものなどないということ」を諸行無常という。高校の時に何となく授業で習って、向井秀徳を聴いて何となくわかった気になっていたけど。近頃、仏が気になり始めている。諸行無常。世の中は無で、みんな無だからみんな同じということになる。

そのことについてもう少し調べてみたい。